ゲイ勤務医の雑記帳

20代終了目前で自らをゲイと認めたしがない勤務医の戯言

恋をする?

ワーグナータンホイザー》「ヴェーヌス賛歌」 

 

突然のオペラ楽曲で恐縮です。

つい先日新国立劇場にて観たタンホイザーより。このアリア(独唱曲)は、タンホイザーが快楽の女神ヴェーヌスの住むヴェーヌスベルクで快楽に入り浸っているなかでタンホイザーが歌う1曲です。

タンホイザーは劇中で清き愛と快楽の狭間で揺れ動きます。

まさに!とまでは言いませんが、いまのぼくは比較的そんな状態にあるのかもしれません。。 

 

恋をする?

一瞬快楽に溺れそうになりつつも、やはり恋をしたいなあと思っている今日このごろ。

ただ、この「恋をする」という感情、ぼくはつい数年前まで自分には存在しない感情だと思っていた。

幼少期からドラマやマンガなどを通して自然と男女の恋愛模様には触れていたなかで、なんとなく「恋」のイメージは持っていたのかもしれない。ただ、そのイメージが自分のこころのなかで具現化することは長らくなかった。

 

女性と付き合う?

小学校高学年ごろまでは男女問わず人間に対して、仲のいい友達、居心地のいい友達という感情を超えるものを感じたことはなかった。

中学生時代になると数回女性と「付き合う」という状態になっていたことがあった。ただ、ぼくの感情は友達であったときとなんら変化はなく、相手からのスキンシップに対しては「気味が悪い」ぐらいに感じてしまっていた。もちろんそんな付き合いは長くは続くはずもなく、高校生になってからは女性と付き合うということ自体がなくなった。

 

憧れ? ファン心理?

中学生時代には、男性に対して心ときめくようなドキドキする感情を抱いたことが何回かあった。当時、というより数年前までこれは憧れやファン心理の一種なんだと勝手に思い込んでいたが、いま思えばこれが「恋」に近い感情だったのかもしれない。

思い当たる一番古い記憶は、某遊園地の乗り物のスタッフのお兄さん。家族で遊びに行ったときにたまたま写真を一緒に撮ってもらっただけだったけれど、帰ってきて数週間はその写真に写ったお兄さんを見つめてドキドキしながら「自分もあの遊園地のスタッフになる!」と言っていたことをよく覚えている。

入れ込んでいた有名人も何人かいた。冬のソナタに出ていた某韓流俳優さん、サッカーの日韓ワールドカップで活躍した某選手、某歌のお兄さんなどなど。いま自分で振り返ると「同性愛の自覚なしとはこれいかに」と感じるほどに、思い出すのは全部男性だ。

学校内でもドキドキがあった。バレー部の先輩の隠れファンだったのだ。本当に遠くから見ていただけだったけれど。そのときのバレー部の最上級生は2人しかおらず、そのうち1人は女子から絶大な支持を得ていたいわゆるチャラ男であったが、ぼくはもう1人の地味な先輩の方のファンだった。その人は、特に背が高いわけでもなく、どこか野暮ったいようなぽっちゃりさんであったため、女子は見向きもしていなかった。いま思えば一部ゲイからは支持されそうな雰囲気を持っていた人だったのかもしれない。

 

初恋? そして確信へ

高校生時代、いま振り返るとこれが初恋だったんじゃ?と思える出来事があった。

さらに、その後数年の沈黙を経て起きた出来事が、自分にも「恋をする」という感情が存在することを気づかせてくれた。

この大事な2つの出来事については、、、

 

次回につづく(え